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【09.04.21】「生存権と引き替えに戦争に行った」アメリカ 堤未果さんの記事を読んだ

すべてのメディアが同じ方向を向いて情報を出している

多聞櫓と桜(天理教から)「現代と教育76」という雑誌に、『ルポ貧困大陸アメリカ』(岩波書店)の著者である堤未果さんのインタビューが掲載されていたのを読みました。
その中で今のアメリカが9・11以降、活字メディアが映像メディアに駆逐され、同時に映像メディア自体が変質させられてしまったということを指摘しています。
『アメリカは、1つの国といってもいろいろな州で状況はかなり違うはずなのに、いまや、すべてのメディアが同じ方向を向いて情報を出しています。』と語っていますが、そのアメリカの情報が毎日のように、日本で流されていることを考えると恐ろしくなります。
さらに、こうした事態になった背景として堤さんは、『アメリカの大資本がメディア企業を買えるように自由化してしまった』ことを指摘し、『人気のニュースキャスターであっても、ジャーナリストはどんどん降板させられました。逆に降板させられなかった人たちは、徐々に政府の言う通りの発言をするようになりました。』と語っています。

『憲法は、生きていくための武器、生きるために戦うための武器』

阿野田レンガ橋次に戦争の問題に触れ、ベトナム戦争とイラク戦争が大きく違うのは、『貧困層の人たちが生活の手段のためにイラク戦争に行っていると思っています。だから戦争に行くのは自己責任だということになってしまい、ベトナム戦争の時と意識が全然違うんです。』と語っています。
つまり、『生存権と引き替えに戦争に行った』ということになってしまい、『お腹がすいていて目の前の食べ物を追いかけているうちに気がついたら戦場にいたということなのです。』と語っていますが、大変ショッキングな指摘です。
最後に、国民の生存権を保障した憲法25条と戦争放棄をうたった憲法9条の関係について、『25条を先に奪うことで9条を無視して戦争をやるようになるという、そのからくりを説明したら、多分この2つがストンと胸に落ちてくると思うんです。』という指摘には、今の日本ですすむ格差社会が単に大企業のもうけの結果だということではなく、貧困層をつくり出し、いずれは(自衛隊)戦争に行くしかないというアメリカの後追いだとすれば大変なことです。
堤さんが最後に語った『憲法は、生きていくための武器、生きるために戦うための武器』という言葉が強く印象に残りました。

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