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【09.03.14】櫻井市長 理念だけで具体性がほとんどなし
一般質問「良かったよ」という声が届きました
昨日、一般質問が終わりましたが、私の質問をケーブルTVでみていた何人かの方から「良かったよ」という声が届きました。
どこが良かったのか尋ねると、人それぞれで「リニアの話」とか「学力テスト」とか「市長の退職金」などがあげられました。
いずれにせよ、嬉しいことです。
昨日の質問は、1つは21年度施政及び予算編成方針に掲げた3つの理念の具体的内容を質し、2つ目は「効果がなく問題点も多い全国一斉学力テストへの参加をやめよ」です。
そのうち、施政及び予算編成方針で市長が述べた3つの理念とは、@市民に開かれた市政の実現、A政策の優先度の転換−命や健康、環境、文化の視点を重視した「暮らしの質」を高める施策を優先、B協働する力です。
この理念は私も賛同できるのですが、問題はその具体化であり、その内容によって評価が決まるという立場から質問をしました。
1つ目の「市民に開かれた市政の実現」のうち、「市役所の透明性を高める」とはどんなことをやるのか質しました。
櫻井市長は、市長交際費や公務日誌をHPで公開することなどをあげましたが、私は「それはぜひやって欲しいことだが、もっと不透明な問題がある。それは入札制度の透明性だ」と指摘し、以前から取り上げてきた設計金額の事後の公表を求めました。
市長からは、前市長の答弁と同じ「公開すると今後の事務に支障をきたす」という答弁で、まるで前の質問のビデオを見ているようでした。
条例改正せずに「オープン」にできるわけがない
「市民に開かれた市政の実現」のうちもう一つ取り上げたのは、「政策形成や意思形成の過程をオープンにする」ということに対して、「現在の情報公開条例では、決裁後の文書のみを公開対象としているため条例改正をしないとできないがどうか」と質したところ、条例改正は考えていないようで、市に都合がいいものだけをオープンにするとしか思えない答弁でした。
私は「市が自分に都合のいいものだけをオープンにしてもダメで、市民が知りたい情報が見られるようにしなければ、本来の政策形成や意思形成の過程をオープンにすることにはならない」と指摘しました。
また、2つ目の政策の優先度の転換では、「全国一律や横並びの政策」は良くないというのであれば、横並びで高い市長の退職金こそ見直すべきだと質しました。
これについては岡本議員も取り上げ、その時の答弁では「他の自治体、民間などあらゆる角度から検討し答えを出す」と答弁していたので、私は「これでは横並びではないか、あなたが県議の時に知事の退職金が高いと質問した時は市民の感覚からだったはずだ。その市民感覚からすれば比較をしなくても明らかに高い額だ」と見直しを迫りましたが、明確な答弁はついに聞かれませんでした。
スローガンは立派ですが、中身はこれまでの市政とあまり変わらない市政
さらに「政策の優先度の転換」の2つ目の「暮らしの質」を高める施策を優先するためには、今までの事業の見直しが必要だが、何を見直すのかを質しました。
市長は「20数億円かかる市道和賀白川線の事業規模を圧縮する」ことは明らかにしましたが、それだけでは到底足りません。
私が賛同するとしてあげた「医療費無料化の中学校卒業までの拡充」(マニフェストの試算で4年間で3億6千万円)、「保健士などの増員」(1億円)、「市独自予算による専科教員・講師などを増員配置」(3億2千万円)の3つだけでも約8億円の財源が必要になります。
そのため、亀山に駅ができるかどうかもわからない、また、いつになるかもわからないリニアのためにすでに12億5千万円(今年1月現在)積み立てられ、来年度も引き続き1億円を積み立てるというこの見通しのない事業こそ見直すべきだと質しましたが、これも前市長と同じ立場で「推進する」という答弁でした。
私は市庁舎建設にふれ、10年、15年先には必ず必要になる庁舎ですら優先すべき課題があるという理由で凍結しておきながら、全く見通しのない、いつになるのかもわからない事業は続けるというのでは、全く理解できない答弁だと指摘しました。
昨日は市長の基本姿勢にかかわる4つの問題を質しましたが、理念では立派なことを掲げているけれど、それを具体的に尋ねるとほとんど前市長と変わらないことが明らかになりました。
副市長人事もそうでしたが、国保税の大幅な値上げや今回の質問への答弁をみる限り、限時点での評価としては、スローガンは立派ですが、中身はこれまでの市政とあまり変わらない市政だといえそうです。
(学力テストは後日報告します)
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