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【09.02.28】おすすめの一冊 『資本主義はなぜ自壊したのか』中谷巌著
長くアメリカで生活した中谷氏ではの指摘にうなずくところが多々あった
今日は午後から議会報告を配布しましたが、花粉症のためつらい仕事となりました。
さて、一冊の本を紹介します。
『資本主義はなぜ自壊したのか』という題ですが、著者は中谷巌氏で三菱UFJリサーチ&コンサルティング(株)理事長という肩書きの人です。
中谷氏は細川内閣の「経済改革研究会」委員、小渕内閣の「経済戦略会議」の議長代理を歴任し、新自由主義による「構造改革」をすすめた人で、その中谷氏が『「改革」は必要だが、その改革は人間を幸せにできなければ意味がない。人を「孤立」させる改革は改革の名に値しない。』と今の格差社会をつくり出した「構造改革」を批判するいわば「懺悔(ざんげ)の書」を書いたのがこの本です。
私が特に興味深かったのは、日本がアメリカかぶれで「構造改革」をすすめてきたのですが、日本とアメリカとは国の成り立ちや宗教、文化などの違いがあり、アメリカ流のものを日本に当てはめようとしたことに間違いがあるという指摘です。
徹底した個人主義のアメリカでは、自己責任が通用するけれど日本のようなみんなで支え合い助け合うことが美徳とされる社会、文化のもとでは個人主義に基づく自己責任は必ずしも通用しないといいます。
長くアメリカで生活した中谷氏ではの指摘にうなずくところが多々ありました。
ご一読をおすすめします。
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