<< 活動日誌の目次に戻る
【08.09.26】9月議会 決算では一般会計と国保会計の認定に反対
麻生内閣は「暴言、失言」内閣になりそう
麻生内閣は「暴言、失言」内閣になりそうです。
早くも中山国土交通相が暴言を吐いていますが、顔ぶれを見ると「靖国派」といわれる特異な歴史観を持つ人物が何人かいるのでこうした人物の「暴言、失言」はまだまだ続きそうです。
さて、9月議会の決算審議では一般会計と国保会計の認定に反対しましたが、詳しい内容は反対討論の全文を掲載しますのでご覧ください。
一般会計決算
日本共産党議員団を代表して、議案第72号平成19年度亀山市一般会計決算及び議案第73号平成19年度亀山市国民健康保険事業特別会計決算の認定について反対の立場で討論します。
まず、一般会計決算です。
小泉構造改革は、安倍、福田と首相が替わっても引き継がれ市民を苦しめています。格差社会もよりひどくなり亀山市でもこの現れが顕著になっています。19年度決算でも市税滞納額が平成13年度の6億2千万円から7億4500万円へ1.2倍の増加、国民健康保険税も平成13年度の2億8千万円から4億500万円へ1.5倍の増加、また生活保護世帯数は平成13年度の86世帯から101世帯へ1.17倍、就学援助受給者数は平成13年度の103人から195人へ1.9倍の大幅な増加です。
さらにここ数年市民の生活は、収入は減ることはあっても増えることはなく、高齢者をはじめ多くの市民が負担増にあえいでいます。こうした中で市は市民生活を守り、暮らしや教育・福祉・医療を充実させるために予算を使うことが切実に求められており、こうした視点から19年度決算を評価しなければなりません。
決算特別委員会でも質疑をしたように、よりひどくなる格差社会で生活が困難になっている市民生活に対して、住居、雇用、教育、医療などの面でセーフティネットがどうしても必要になっています。国がやらないのであれば、市民生活を守るために市が独自施策を打ち出してもやるべきですが、残念ながら市の答弁では見るべき施策はほとんどありませんでした。
今回、初めて反省点や改善の方向を示した詳しい「主要施策の成果報告書」がつくられ、決算審議のための良い資料になった点は評価できます。19年度の主要施策のうち安心・安全のまちづくりや子育て支援など評価できる施策もありますが、問題のある施策も少なくありません。リニア基金をさらに積み増ししたこと、雇用や市内中小企業の支援、また定住化の促進で効果があまり見られない多額の産業振興奨励金や賃貸共同住宅新築促進のための奨励金の交付、さらに自然が豊かな南部地域にわざわざ「既存の地形や自然環境をいかした公園」づくりを10億円もの事業費で計画している自然の森公園、「新市のシンボル」を口実に普通の橋より5億円も余分に予算をかけて計画されている市道和賀白川線の橋、国民から廃止の声がますます高まっている後期高齢者医療制度への支出など市民の目線から見てムダであったり、必要性が感じられない決算があります。
今議会では企業誘致以降の市税収入の伸びを取り上げ「豊かになった」という答弁が何度も聞かれましたが、財政状況はそれほど単純なものではありません。決算特別委員会でも指摘しましたが、平成15年度との比較で市税収入と地方交付税の合計額から支出した奨励金を差し引いた額は、ここ数年ほぼ横ばいであり、19年度にようやく20億円ほど上回るようになったのです。今後、これまで支払った45億円の奨励金の回収やこの間、企業誘致により新たに生じた財政負担分の回収などをしなければならず、現時点で「財政面で効果があった」とは言えない状況ではないでしょうか。
最後に、私達議員団は奨励金交付の条例制定時にも指摘したように、市民の税金を一私企業に多額の奨励金として支払うべきでないこと、また、企業が利益に応じて税金を納めるのは当然の義務であり、その額が多いからといって多額の奨励金を出すことは「問題がある」と言わざるを得ず、根本的には「奨励金の効果」の有無ではなく、支出することそのものに問題があるという立場であることを改めて明らかにしておきます。
こうした立場から決算を見れば、格差社会や相次ぐ負担増で苦しむ市民の生活を守り、教育・福祉を充実させるための決算とはいえず、また、ムダな事業や必要性や効果がほとんど見られない事業を含むこの決算の認定には反対するものです。
国民健康保険事業特別会計決算
次に国民健康保険事業特別会計決算です。
昨年3月議会の予算審議で指摘したように、国民健康保険は制度創設以来、最大の危機にあります。国保世帯の職業構成をみると1975年度には年金生活者などの無職者は8.4%に過ぎなかったのが2003年度には5割を超え、2015年度には6割近くに達すると予測されています。このため国保世帯の平均所得も年々減少し、滞納件数、滞納額とも年々増加の一途です。
こうした状況を打開するためには、基金がすでに底をついている状況下では一般会計からの繰り入れを増やし、高くて払えない国保税を引き下げ、払える額にすべきですが、市はそうした方向ではなく、国保税の値上げの検討と滞納者に対して短期証や資格証明書を発行し、厳しく取り立てることに力を入れているのです。
こうした資格証明書の発行は、病院にかかれないことにより病気を重症化させるとともに、医療費の増加を招くだけで滞納対策にもならず、ただちにやめるべきです。 決算特別委員会では資格証明書を発行された世帯のうち、小学生のいる世帯が1世帯、中学生のいる世帯が3世帯あることが明らかになりました。少なくともこうした世帯から保険証を取り上げることのないように「交付基準」の見直しを強く求めるものです。
国保財政がここまで厳しくなった根本原因は、国が国庫支出金を大きく引き下げたことにありますが、市民の命を守り払える国保税にするためには、国保税の値上げではなく、一般会計からの繰り入れを増やすなどの措置をとるべきです。
そうした措置がとられず、国保税を高い水準のままにし、滞納者には資格証明書の発行で保険証を取り上げ、病院にかかれなくするなど問題の多いこの決算の認定には反対するものです。
議員各位のご賛同を求め、討論とします。
<< 活動日誌の目次に戻る