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【08.07.22】教員採用試験の透明性を高めさせてきた臨時教員たちの運動
20日付の朝日新聞に「内容開示つかんだ臨時教員らの訴え」という記事
去年の今頃は、引っ越しと家の解体で大変な時期でしたが、あれからもう1年が経ちました。
最近の家は「断熱」がしっかりしており、冬はそれほど冷えることなく、夏は以前の家ほど室温が高くならないというつくりになっています。
さて、大分県の教員採用をめぐる不正は本当にひどいものがあります。
教員だけでなく議員の「口利き」という問題も明らかになってきましたが、本人より先に情報をつかんで、「私の手柄」だといいたいのでしょうか。
さて、20日付の朝日新聞に「内容開示つかんだ臨時教員らの訴え」という記事が載りました。
記事によれば、『愛知県教委は面接官の所見などを他県に先んじて開示してきた。何度も受験しては阻(はば)まれてきた臨時教員たちの訴えの成果だ。「改革はまだ途上」と臨時教員たちの監視は続いている。』として、『03年度から筆記試験の採点済みの答案用紙、面接の評定や所見まで受験者が見ることができる。大分県のように得点を増減するような不正はできない仕組みだ。県教委が胸を張る情報開示制度は、県内の臨時採用教員たちの働きかけで動き出したものだ。』と指摘し、『臨時教員は正規教員と同様に働き、学級担任を任されることもある。しかし、採用試験で合格できず、何年も受験し続けた人たちが「合格できない理由を知りたい」と立ち上がった。』とあります。
「物言わぬ教員づくり」、「教委に忠実な教員づくり」をやめさせないと
私の妻も数年間、臨時教員をやり正規教員になった経験を持っているので今も三重県の「臨時教員問題を考える会」の運動にかかわっていますが、この間、三重県でも愛知県同様の運動があり、その成果で三重県も他の都道府県と比較すると公開度や透明性は高くなっています(とはいえ、まだまだ改善すべき課題は多い)。
今回の事件で明らかになったことは、こうした採用試験のあり方だけでなく、「物言わぬ教員づくり」といわれる国や県・市町村教委に忠実な教員づくりがこうした事件を招いていることです。
逮捕された矢野容疑者は、何とかして県教委に入りたかった(多分、入って自分の権限を利己的に使いたいということだろう)ということですが、まさに上しか見ない教員の典型です。
こうした「物言わぬ教員づくり」、「国や教委に忠実な教員づくり」をやめない限り、こうした問題はあとを断たないのではないでしょうか。
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