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【08.04.11】自治体ですすむ「非正規化」 保育や給食の職場で正規雇用を
NHKの「クローズアップ現代」で自治体の民間委託を取り上げた
テレビで後期高齢者医療制度の大混乱が報道されていますが、気になるのはその呼び方です。
私が見た限りでは、TBSは「長寿高齢者医療制度」と呼び、テレビ朝日は「後期高齢者医療制度」と呼び、NHKは「新しい高齢者医療制度」と呼んでいます。
国の制度の悪さをごまかそうとして打ち出した「長寿高齢者医療制度」という呼び方はその狙いを考えれば使うべきではないでしょう。
さて、7日にNHKの「クローズアップ現代」で自治体の民間委託を取り上げていましたが、今、全国の自治体で民間委託とともに進行しているのが、正規職員を配置すべきところを非正規職員に置き換えるという「自治体職員の非正規化」です。
みえ労連が各自治体に依頼し、まとめたものがありますが、2006年の調査では、三重県全体(三重県庁も含む)で正規が7割で非正規が3割という実態になっています。
亀山市は正規職員が604人で嘱託と臨時職員の合計が385人となっており、正規の割合は61.1%で県の平均より非正規が多い自治体です。
ただ、この非正規でも産休や育休など臨時職員を配置することが妥当なものもありますので、一概にこの数字だけでものを言うことはできません。
問題は、保育園や学校給食などの職場で、正規職員と全く変わらない仕事をしながら賃金や休暇などの待遇面で大きな差があることです。
シャープなどの企業に「正規雇用を増やせ」といえなくなる
3月議会の予算特別委員会でも取り上げましたが、保育園では7人の嘱託職員がクラス担任を持ち、正規と同じ仕事をしているのです。
こうした仕事は、嘱託ではなく正規職員を雇用すべきです。
EU諸国のように、同一労働同一賃金の原則が守られ嘱託でも臨時でも正規と同じ仕事をしていれば、賃金などの待遇面で差がないというのであれば、「正規」という名前にこだわる必要はないのかも知れませんが、日本では「正規」にならないと正規と同一の待遇になりませんから正規雇用が必要になるのです。
また、学校給食や保育園の給食でも退職した調理員さんの後を正規雇用で補充せずに、非正規職員を増やしているため、「正規」と「嘱託、臨時」という待遇面で大きな差のある職員が同じ仕事をしているという実態があります。
今、民間大企業では非正規化を見直し、正規雇用を増やす流れが出てきていますが、亀山市も正規職員を増やす方向に切り替えなければ、シャープなどの企業に「正規雇用を増やせ」といえなくなります。
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