<< 活動日誌の目次に戻る
【07.05.17】続・不破講演 憲法を生かして外交に強い国に
日本の憲法は世界では「先を行っている憲法」
先日、憲法問題での不破哲三さんの講演を書きましたが、日本国内だけを見ていると憲法改悪のための国民投票法が成立するなど憲法9条が危機的な状況に見えます。
ところが世界に目をやると憲法9条の値打ちが輝いていることがよくわかるのです。
そのことを教えてくれたのが不破講演なので再度、この点にふれた部分を掲載します。
『日本の憲法は、実は、東南アジアで始まったような平和の流れを、世界のなかで先取りしている憲法なのです。東南アジア友好協力条約の大事な点の一つは、さきほど紹介したように、「武力による威嚇又は武力の行使の放棄」を国家関係のルールとしたところにありましたが、日本の憲法は、この同じ原則を、世界に先立って日本外交の立脚点として宣言しているのですから。
自民党政治には、この憲法の値打ちが見えない
この憲法を生かす立場に立てば、日本は、世界の平和の流れの先頭に立つ条件を、もっとも強く持っている国なのです。ところが、自民党政治には、この憲法の値打ちが見えないわけで、この原則に立った平和外交を展開することなど、夢にも考えないのです。
そういう時に、憲法を改定して、軍事のしばりがなくなったら、どうなるでしょう。「圧力」の手段のなかに、今度は「武力」まで入ってくるわけですから、軍事対応優先の傾向がもっともっと激しくなるだろうことは、目に見えています。しかし、憲法を改定した政権がいくら軍事の「圧力」をふりまわしてみても、いまの世界は戦前の世界とは根本的に違っています。目先の成功にせよ、そんなことで成果が得られるような世界ではないのです。憲法の歯止めを失った軍事優先主義は、日本の外交的ゆきづまりをいよいよ深刻にするだけでしょう。
私は、いま日本がぶつかっている最大の矛盾は、世界でいちばん進んだ平和の憲法を持っている日本が、世界でもっともおくれた軍事優先の政治に落ち込んでいるところにあると思います。ここに、打開すべき深刻な矛盾があります。憲法を生かして、世界平和のため、外交に強い国になる。私たちは、このことを大きな目標にしようではありませんか。』
<< 活動日誌の目次に戻る