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【06.11.22】NHKクローズアップ現代 「“労災とばし”製造業で多発」を放映
シャープ亀山工場での“労災とばし”
このところ、製造業の現場での派遣、請負などの労働実態を取り上げるマスコミが多くなりましたが、昨日の夜はNHK番組のクローズアップ現代で「“労災とばし”製造業で多発」が放映されました。
この中でシャープ亀山工場での“労災とばし”(シャープ亀山工場内で起きた労災事故を虚偽記載をし、別の場所で起こったことにして申請)が取り上げられていました。
この問題は、確かに虚偽の申請をした請負会社が悪いのですが、結局のところメーカー側(この場合はシャープ)から仕事を切られないようにするために、やっていたという面が強いのです。
「むき出しの資本主義に戻ってしまっている」
今の派遣、請負の問題は、この雇用形態で最ももうけているメーカー側に労働者を雇用するための様々なコストやリスクを負わすことなく、「トカゲのしっぽ切り」のように派遣、請負会社を使い捨てできる構造に問題があるようです。
スタジオゲストの内橋克人さんが、「企業が栄えて社会が滅ぶ」とか「むき出しの資本主義に戻ってしまっている」という指摘をされていましたが、まさにその通りです。
学生の頃に学んだ歴史で、「女工哀史」や「蟹工船」という「むき出しの資本主義」が過去にあったことを知りましたが、今の時代はそれと変わらない時代になっているのではないでしょうか。
労働運動に携わったきた私から見れば、連合ができた時点で日本の労働運動が大きく右旋回をし、ここまで資本側のいいなりの仕組みを容認してしまった−そんな思いです。
未来を担う青年達のためにもこうした社会を何とか変えなければと思った番組でした。
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