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【06.04.05】シャープは45億円がなくとも亀山に進出した?

シャープの国内立地は技術の海外流出を防ぐため

五分咲きぐらいか、多聞櫓の桜先日、このHPで日本共産党の塩川衆議院議員がシャープ亀山工場を視察し、国会で取り上げたことを紹介しましたが、先日、その時の衆議院経済産業委員会の速記録が届きました。
それによると塩川議員は、シャープ亀山工場で、「生産拠点としての国内立地の利点は何か、なぜ国内なのか」と聞いたところ、シャープ側は「90年頃から液晶パネルの需要が急速に伸び、海外での生産が拡大した。ところが94、95年頃から海外工場での生産を通じて技術が流出するようになった。そのためノウハウの流出を防ぎ、技術のブラックボックス化を図るために国内立地をした。」と答えました。

それぞれが1時間の距離で結べる亀山というのは、立地的にも大変いい

庭に咲く花さらにその上で、なぜ亀山なのかと聞いたところ、「シャープには奈良の天理工場と多気町の工場があり、それぞれが1時間の距離で結べる亀山というのは、立地的にも大変いい。物流コストのコストダウンが図れ、技術者の有効活用も図れる。」と答えています。
つまりシャープの国内での立地や亀山に決めた理由は、県や市の奨励金があったからではなく、企業としての「技術流出を防ぐ、コストダウンを図る、技術者を有効活用する」という自らの都合で立地を決めたということが明らかになったわけです。
シャ−プ誘致が決まった頃、北川前知事のトップセールスが決め手となり、海外に出ていくのを止めたような報道がされましたが、そうではなくシャープ自身の都合で国内立地を決めたわけです。
亀山に決めたことも天理と多気の中間で、道路網が整備されていたことが決め手となったもので奨励金の額に左右されたのではないようです。

党の国会議員がいることの重要性を改めて認識

つくしが顔を出した(鈴鹿川の堤防で)この点について興味深い記事があります。
それは誘致が決まった直後の2002年5月30日の「地方行政」(時事通信社が発行)という新聞です。
記事を紹介しますと、『シャープ側が県に「初期投資費用への支援」を求めたのは昨年12月中旬だった。これに対し、県と市が「誠意を持って検討する」と事実上のゴーサインを出したのは今年1月下旬だったが、1月4日付の日刊工業新聞に「シャープが三重県内に工場を作る」との記事が掲載され、「この後、(他県などとの)競争が激化」(北川知事)した。「ほかの県は土地を無料で提供すると言っている」「海外はこんな条件を・・・」などという駆け引きがあったというが、「見えない競争相手に恐れおののいて金額がどんどんつりあがった」(前出の県議)可能性もある。』という内容です。
つまりシャープは亀山への立地が好条件と考えながら「海外に行くぞ」「(三重以外の)他県に行くぞ」という姿勢をちらつかせながら交渉したようで、今回の塩川議員の視察でそのことが裏付けられたのではないでしょうか。
今回のことを通じて日本共産党の国会議員がいることの重要性を改めて認識しました。

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