<< 活動日誌の目次に戻る
【06.03.24】シャープへの多額の奨励金 でも地元亀山の採用は30人程度
14億6870万円という多額の産業振興奨励金
今日は予算特別委員会の2日目でした。
私は来年度予算の中で、14億6870万円という多額の産業振興奨励金(シャープと日東電工の2社分)についてただしました。
この奨励金は産業振興条例に基づき交付されるものでこの条例では、1)就労の場の確保、2)市の産業経済の振興と市民生活の向上が目的とされています。そこでこうした目的に照らしてその効果があるのかただしました。
特にこの奨励金がめざす大きな目的は、就労の場を確保し市内へ定住してもらうことです。
3400人働いているが、1800人は派遣と請負
ところがシャープの人事本部長が国会に参考人として呼ばれた時(今年3月1日)に、「亀山工場は3400人が働いているが、そのうち派遣、請負が約1800人」と答弁しています。
また、日本共産党の塩川衆議院議員が国会の経済産業委員会(3月22日)で、シャープを視察した時(3月13日)にシャープ側から、「地元の新卒の採用、これは大卒は全国からとりますから高卒などの地元採用ですが、県内採用のうち地元亀山市での採用は大体その4分の1ぐらい」という説明を受けたと述べています。
条例でめざした目的とはほど遠いというのが現状
これを昨年8月に三重県が発表したシャープ亀山工場の雇用状況の資料に当てはめると、県内高校新卒者累計(操業開始から)が114人ですからその4分の1となると約30人程度にしかなりません。
つまり操業開始以降、地元亀山市から正社員として採用されたのはわずか30人程度ということになります。
これではシャープの誘致で市民が期待したものと大きく違っているのではないか、定住にはつながらないのではないかとただしましたが、助役は「立ち上がったばかりだから」と答弁しましたが、シャープの雇用形態が大きく変わらない限り年数が経っても大きな変化はないのではないでしょうか。
その他、地元の中小企業への波及効果があまりにも少ないことや市の産業振興の予算がほとんどこの奨励金であり、それ以外の既存の企業を支援する予算がないことなどをただしました。
全体として条例でめざした目的とはほど遠いというのが現状のようです。
<< 活動日誌の目次に戻る