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【05.07.08】指定管理者制度に問題はないのか
民間企業などにも門戸を開き、「公の施設」の運営ができるようにした
先日閉会した6月議会では、「指定管理者制度」について何人かの議員が取り上げました。
地方自治法では、地方自治体は保育園や公園など住民の福祉の増進のために「公の施設」を設置していますが、直営が原則となっていました。ただし、例外として自治体が出資する法人に限り「管理委託」することが許されていました。
ところが地方自治法の改正で、地方自治体が指定するもの(これを指定管理者という)に、「管理を行わせる」ことができるようになりました。この指定管理者の対象には株式会社やNPO法人なども含まれます。
つまりこれまで直営か市の出資する法人に限り「管理委託」できることになっていたのを民間企業などにも門戸を開き、「公の施設」の運営ができるようにしたのです。
民営化や経費節減が安全対策まで削ってしまう事態も
亀山市では西野、東野公園や文化会館などを地域社会振興会に管理を委託しています。また、学童保育所は運営委員会に管理を委託しています。
こうしたところや現在、直営で管理されている各保育園や中央公民館、図書館なども指定管理者制度の対象となります。
民間に任せるといいという風潮がありますが、民間に任せたため、営利追求で利用料が上がったり、経費節減のためとしてサービスが低下する恐れが十分にあります。
6月議会で鈴鹿市がこの指定管理者制度の条例を提案しましたが、その中で「経費の縮減」が絶対条件になっているため、人件費がほとんど大半を占める福祉施設などは、これを削ればサービスの低下になることをわが党の石田議員が指摘しました。
JR西日本の事故のように、民営化や経費節減が安全対策まで削ってしまう事態も起こりうるのです。
こうした問題も含めて考える必要があります。
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