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【05.05.27】PFIを導入し、図書館等複合施設をつくる 桑名市を視察
建設から維持管理、運営まで30年間にわたり、約116億円で民間企業がやる
桑名市の図書館はPFIを導入してつくられたということで、鈴鹿市の党議員といっしょに視察させてもらいました。
PFIとは、P=プライベート(民間、私的)、F=ファイナンス(資金)、I=イニシャティブ(主導)の略称で、民間資金(資本)主導の事業方式をいいます。
PFIは公共施設の設計・建設・運営などに民間資本の資金・技術力・経営方式を取り入れることで、自治体行政の効率化と民間資本の市場開拓を図るものとされています。
桑名市では、図書館(3、4階)、保健センター(2階)、勤労青少年ホーム(2階)、多目的ホール(1階)、生活利便サービス施設(1階に喫茶店と託児施設)を1つの建物におさめた複合施設で、建設から維持管理、運営まで30年間にわたり、約116億円で民間企業が行います。
そして30年経過後、市に無償で譲渡することになっています。
今回の視察では、PFI方式の良さを見出せなかった
疑問に感じたのは、図書館のような料金を取らない施設では経営努力で利用者を増やしても収入は増えないことです。担当者の話によれば、利用者数に関係なく企業としての利益(もうけ)は建設・維持管理・運営で見込んであるということです。
また、担当者からPFI導入のメリットとして、1)複合施設なので各部屋の兼用が可能、2)図書等を毎年1万冊購入することを契約の条件に入れてあり、安定した図書等購入ができること、3)図書館に最新の機器、設備を導入したことで、利用者へのサービスが向上したことが説明されました。
しかし、3つともPFI方式でなければできないことではなく、公立でも複合施設であればできるし、図書館に対する施策がきちんとしていればできることです。
その意味で、今回の視察では新しい施設のいい面はよくわかりましたが、PFI方式の良さを見出すことはできませんでした。
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