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【05.05.13】JR事故 国の規制緩和で安全対策ゆるむ
設備の検査周期や工程日数で大幅な後退
JR西日本の脱線事故でJRの運転士などに対する嫌がらせが起きていますが、こういう話を聞くと同じ日本人として恥ずかしくなります。
今度の事故で問われるべきは、JR西日本の企業体質、とりわけ労務管理のいきすぎです。
それともう一つ忘れてはならないのは、国の責任です。1987年の民営化以降、安全対策をゆるめる「規制緩和」をすすめてきた政府も重大な責任を負っています。
この「規制緩和」を受けてJR西日本では、設備の検査周期や工程日数で大幅な後退が起こっていました。
「規制緩和」が、今回の事故につながっている
例えば、1998年から2001年だけでも、検修で全般・要部検査の工程日数を12日から6日に削減、電車の全般検査を72ヶ月から96ヶ月に,ATSの個別検査を半年から2年の周期にゆるめるなどをしています。
こうした国がすすめた安全対策をゆるめる「規制緩和」が、今回の事故につながっています。
JR西日本の企業体質だけでなく、こうした国の「規制緩和」に対しても責任追及をして欲しいものです(5月12日付 しんぶん赤旗より)。
判断停止に追い込んだ労務管理の異常さ
今回の事故で問題にされているのが、事故に遭った列車に乗っていた運転士が乗客の救助をせずに仕事に行ったことです。
これには運転士そのものより、「出勤せよ」と命じた上司に大きな問題があります。
しかし、この運転士にしても上司にしても「乗客の救助が第1」ということはわかっていたはずです。それでもしなかったのは、上司の命令は絶対だ、上司の命令に従って動いていれば処分されないというJR西日本の異常ともいえる徹底した「労務管理」があったからだと思います。
JR職員を判断停止にまで追い込んだ異常な「労務管理」にもメスを入れなければなりません。
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