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【05.04.29】「効率優先、安全後回し」の経営実態 JR西日本
しんぶん赤旗紙上で運転手が告発
日が経つにつれていろいろなことがわかってきました。
運転手が1分半の遅れを取りもどそうとして制限速度を大幅に超えてカーブに入り、曲がりきれずに車両が浮き、脱線したということです。
4月28日の日刊紙「しんぶん赤旗」では、ベテランの現職運転士と福知山線の運転経験のある元運転士がJR西日本の異常な労務管理の実態を語っています。
ベテランの現職運転士は「これだけ秒刻みの高速運転・過密ダイヤを組んでいて、運転速度管理をバックアップするATS−P(列車自動停止装置)を導入していないこと自体が問題。今回の速度超過もこれを導入していたら防げた」と言います。
また、「今回のように停止位置誤りなどのミスがあると、会社の取り調べ(再教育)はすさまじい。管理者が大勢で取り囲む、草むしりをさせる、人格を否定する暴言など恐ろしいものがあります。過去には自殺者が出ています。」と語っています。
職場の労働者の声がきちんと反映されるような労働組合づくりを
こうした厳しい労務管理は、公務、民間問わず広く行われています。
本来、経営者というのは利益優先に走るものです。それを止める力は、職場の労働者の声を集めて経営者と交渉し、経営者の姿勢を改めさせる労働組合です。
ところが、民営化や連合の発足などでまともな労働組合が少なくなり、経営者のいいなりの実態が各職場にあります。
こうなるともうけに走る経営姿勢を止められず、今回のような最悪の事態が引き起こされることになるのです。
今回の事故は、効率優先、安全後回しの経営姿勢を改めさせるとともに、職場の労働者の声がきちんと反映されるような労働組合づくりが問われていると感じます。
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