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【05.04.05】矛盾だらけでもいいから郵政民営化したい 小泉首相のねらい
自民党内の合意を得るために玉虫色の内容
小泉内閣が郵政民営化の法案の骨子を決めました。
それによれば、2007年4月に郵政事業を株式会社化し、今、一体で運営されている郵便、郵便貯金、簡易保険を郵便会社、郵便貯金会社、郵便保険会社、窓口会社の4つに分社します。
そして、10年以内に郵便貯金と郵便保険会社の全株を売却するとし、売却した株の買い戻しも可能であり、また、貯金と保険のサービス維持のための基金をつくるとしています。
詳しくは書けませんが、自民党内の合意を得るために玉虫色の内容になっており、当初の「民営化」という狙いからみれば矛盾した内容になっています。
郵政事業は1円の税金も使われていない
郵政民営化で国民が一番疑問に思っているのは、なぜ民営化なのかということです。
小泉さんは「役所はだめ。民間でないと」とよくいいますが、現在の郵政事業は1円の税金も使われていません。また、「僻地」といわれる不採算地域での郵便局の果たしている役割は大変大きなものがあり、現在の形を維持して欲しいというのが国民の声です。
これを「民営化」すれば、当然、不採算地域では「採算が合わないから撤退」(実際、こうした地域には民間の金融機関はない)ということなり、こうした地域での生活が成り立たなくなり、そこに住む人も減っていくでしょう。
過疎地に人が住むということは自然環境にとって大きな効果
市町村合併でもこの郵政民営化でもこうした過疎の地域に住む人をどんどん減らし、人は大きな都市に集め、予算を効率的に使いたいというのが小泉さんの狙いでしょう。
しかし、人が住むということは土地を耕し、山を手入れし、自然を守っていくことにつながります。
使う予算の割りに税収が少ないという目先の「効率」は悪くても、長い目で見た地球環境や自然保護の立場からすれば、大きな効果があり、こうした地域で生活できるように政治が考えるべきです。
アメリカの要求に応えたいから
さらに問題なのは、この「民営化」が日本の大銀行はもちろん、アメリカの要求でもあるということです。
小泉さんが何が何でもやり通したいというのは、アメリカの要求に応えたいからです。
アメリカは巨額な郵便貯金や簡易保険に目をつけ、それを外資が利用できるようにしたいということで日本に圧力をかけているといわれています。
「弱肉強食」、「地方より都市へ」、「日本国民の声よりアメリカ政府の声を」という発想しかない小泉さん。もうやめて頂きたい。
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