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【04.10.30】「国歌・国旗」についての天皇発言に開き直る石原都知事
「強制になるという考え方でないことが望ましいですね」
「国歌・国旗」についての天皇発言が波紋を呼んでいます。これは、28日の秋の園遊会に招待された東京都教育委員で棋士の米長邦雄氏が、「日本中の学校で国旗を掲げて、国歌を斉唱させるのが私の仕事でございます」と話したのに対して天皇が、「やはり、強制になるという考え方でないことが望ましいですね」と応じたという問題です。
つまり、米長氏の「させるのが私の仕事」という考え方に、天皇が「強制は良くない」という趣旨のごく当然の発言をしたということです。
天皇が憲法上、どこまで発言できるのかは別の機会に触れるとして、文部科学省や東京都教育委員会が強引にすすめている「国歌・国旗」の押しつけに大きな波紋が広がっていることは間違いありません。
『君が代』を起立斉唱せよと通達し、子どもに歌わせるように指導しろと命令を出す 従わない教員は処分する
これに対して石原都知事は、「都教委のやっていることは強制ではない」と自らの強権的な処分を棚に上げて開き直りました(この都教委がやってきた強制については5月28日と8月4日の私のHPで取り上げています)。
さらに、「国が決めたことを公務員として、義務として行うか否かの問題」であって「強制ではない」と語っていますが、『君が代』を起立斉唱せよと通達し、子どもに歌わせるように指導しろと命令を出すことまで求めていたのは、まさに強制以外の何物でもありません。
個人が歌うか歌わないのかという「内心の自由」に対しては、国会で文部科学省も憲法に保障されたもので強制はできないと答弁しています。法律であれ、職務命令であれ強制ができないことは天皇の発言を引くまでもなく明かなことです。
今こそ石原都知事は猛省すべきです。
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